光市母子殺害事件に関する本。
しばらく前に図書館に予約してあった本。受け取りに行って、手にすると・・・
そのままいっきに読んでしまいました。
被害者の夫であり、父である本村さん。
失礼だけれども最初はどこにでもいそうな「お兄ちゃん」という雰囲気だった
彼が、悲惨な経験、その後の過酷な裁判、年月を経て、成長していく姿を
テレビや新聞を通してですが、見ていました。
この本を読んで、その一端を垣間見たような気がしました。
折しも、裁判員制度が始まります。また、本人の意思がわからなくても、
家族が承諾すれば、臓器提供を認めるとした改正された臓器移植法が
成立しました。
人の命の重さ、人が人を裁くこと。ギリギリのところで闘う命。
私には、何が正解なのかもわからないし、人間が答えを出していいのかさえ
わからない。結局のところ、自分が当事者にならなければ、本当の意味で
考えることはできないのだろうけれど、それでも考えること自体に意味が
あるのだと思う。